花と果実

murekaze

2006年11月23日 16:53



●私たちの人生に於いても、原因と結果という因果関係は切っても切れ
ないもので、蒔いた種はみな生えると言うように、行いの原因が現実の
結果をもたらす事が知られています。

そのことを考えると、草木花を代表する自然界の中でも、それぞれの種
の花が咲き、その結果として果実が実るように、そのことがその事で完
結する訳では無くて、連綿と繋がる事象の中の一時期の状態で有ること
が解ります。

ただ、自然界は常に同じことが繰り返される機械的な輪転では無く、何
か大きな意思に付き動かされているような“劇的”な、又は気が付かな
いほどの“微弱”な変化を伴っていて、原因がそのまま思っていた結果
に繋がらないこともしばしば有りますが・・・。

その様な変化が有ることもあえて包みこんだ新しい次の状態を、輪廻と
言います。花と果実との関係は、いわゆる輪廻を表したもので、命有る
ものは良かれ悪しかれ、次世代に続く為の花を咲かせ果実を結び種を残
そうとする働きが有ります。

私たち人間も根本的にその働きに変わりは有りません。ただ私たち人間
は、その良かれ悪しかれが教育を通して備わっている筈なのですが、そ
のことが理解出来ていない人も現在に来て大勢居るようです。

我が国に於ける、教育基本法の改正問題は、社会モラルの再生と基本的
な人権に関する再考をも含む重要な問題だと思うのですが、単なる政権
争いや政党間の駆け引きで、安易な落とし所を作って済ませる様では、
日本の未来が危ぶまれます。

「原因と結果」「花と果実」の理を良く噛み締めてより良い種を植える
努力を惜しまない事が必要だと思います。いくら綺麗な甘美な香りの花
でも、それぞれの良識に照らし合わせて、悪しき花は切り捨てる勇気が
必要だと思います。

それが出来ない日本人が増えたら、日本はまたまた大変な事に成ると思
います。「花と果実」は現在意思と未来の現実とも言えると思います。
昨日11月22日のメールマガジンで掲載したコラムです。
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