2009年03月06日

「牟礼岡の風車」”2005年”3月の記事を読み返す。

「牟礼岡の風車」”2005年”3月の記事を読み返す。
●平成17年3月    コラム「牟礼岡の風車」 より

春は彼岸ともなると、暖かい日も増えてくる。
東からの季節風を受けて、勢いよく回る風車を近くから見ようと、牟礼岡に登ってみた。林道から雑木林が立ち並ぶ登山道に入ってから、急な登坂を15分程度息を切らせて登っていると、突然視界が開けて、強大な風車が目の前に現れた。
風車が立ち並ぶ尾根沿いの山道を、更に5分程北に向かって歩くと、牧神様が奉られる牟礼岡の山頂にたどり着いた。
標高が、海抜557メートルもあると、流石にはるか遠くの山並みも一望出来る。

2005/03/28に公開したコラムですが、読み返してみたら丁度この季節にマッチした内容だったので再投稿してみます。


■「牟礼岡の風車」                         □ さだ ひろし


例年ならば春は彼岸ともなると、暖かい日も増えてくる。木の葉の芽吹きや桜の蕾も、誰が気付くとも気付かざるとも無く、この季節に成ると毎年必ず起る事象だ。そこに気付き愛でようとする人の心の中にこそ詩が生れ、その風流に身を任せる事で心洗われる事も有る。

その日は、なかなか寒さが抜けきれずに、ぐずついた天気の続く中で、久々に朝一番から青空が広がり、空気が暖かい感触の日だった。何も無理して遠くへ行く事も無い。身近な處にもそんな事は有り得るものだ。

そうだ、兼ねてから気に成っている事がある。今日こそはそこに行ってみようと思いついた。東からの季節風を受けて、勢いよく回る風車を近くから見てみよう。久しぶりに牟礼岡に登ってみよう。 私が住む牟礼岡団地の東側ににそびえる牟礼岡には、南北に連なる尾根伝いに発電風車が建設され、この春から運転が開始されているのだ。


全部で8機の建設が終わった去年の秋からは、試験運転を繰り返していたようで、回っている風車と止まっている風車が日ごとに入れ替わり、風向きと発電力のデーターでも取っているんだろう!と思っていたが、3月に入り発電の本格運転が始まったようで、その日は全ての風車が同じような回転速度で回っていた。


牟礼岡は南側の寺山の方から登山道がある。島津が管理する林道から雑木林が立ち並ぶ登山道に入ってから、急な登坂を15分程度息を切らせて登っていると、突然視界が開けて、巨大な風車が目の前に現れた。

一番南側に建っている1機目の風車のプロペラ部分が、頭上の空を切り裂くかのような勢いで回っていた。近くまで来ると風車が風を切るビューンと言う音や、機械が回るグーンと言う音が聞こえて来る。  


下からは見えなかった建設用の工事道路や送電線が有り、やはり無機質な人造物の冷たさが雰囲気として漂っていた。それでも、その巨大な建造物の力強さと、シャープな幾何学的デザインの美しさに見とれてしまった。  


風車が立ち並ぶ尾根沿いの山道を、更に5分程北に向かって歩くと、牧神様が奉られる牟礼岡の山頂にたどり着いた。標高が、海抜557メートルもあると、流石にはるか遠くの山並みをも一望出来る場所だ。天気は良かったのだが、その日に限っては黄砂の影響なのだろうか、遠くの方がかすんで見える。遠景が幾重にも重なるシルエットのように映るさなかに、比較的に近い風景は、輪郭を優しくぼかした程度だった。  


そんな場所から、自分の住まいのある牟礼岡団地を眺めてみた。周りを緑の森に囲まれた団地の境界線はかなりはっきりしている。赤や黄色や青などの、鮮やかな色彩の屋根や壁の家が点在しているので、明るい色使いの中にも、若い世代の住まいが多い事が見て取れる。


牟礼岡団地も、9割以上の区画が既に一戸建て住宅が建てられていて、殆ど空き地も目立たなくなった。こんな場所から一つの街の全体を見てみると、始めに開発計画の青写真を描いた人も、その当時ここに立ち、この位置から牟礼岡団地の予定地を眺めながら、団地完成後の光景を思い描いていたに違いないと思った。


物事には、近くからは見えにくい事が有ったり、見る方向により違いが有ったりするものである。それぞれの立場やすすむ方向や目的によって見方や受け取り方が違うものである。 何らかの目的がそこに有り、目的を同じくする人が集まる事で集団となり、その集団が組織を持つ事で、家庭や企業や地域社会や公共団体と成っていくのだろうと思う。


住まいの場所で考えると、隣近所が一つの集団で有り、団地全体も一つの集団なので、目的は同じにしてもそれぞれの課題や問題には、様々な違いが有る事を理解しなければ成らないのである。


どうしても解決できない問題点が有る場合は、それを我慢して諦めるか?、それともどうしても我慢できない場合には、引っ越してしまうしかないだろう。幸いにも、そこまでの問題点がなかったので、今もこの団地に住んで居るのだろうか・・・。 いややっぱりこの町が好きだから、この自然が好きだから今後もここに住み続けるだろう。


・・・そんな、どうでも良いような事を考えていたら、お昼の弁当の時間を過ぎていた。その他の数組の家族連れの登山客は、既に昼食を終えて下山を始めていた。そこに丸太で出来た椅子とテーブルが空いていた。 同行した妻がリュックサックから弁当を取り出し、散歩に連れてきた犬のグレース(ダルメシアン)を木に繋いでから昼食にした。山の上の風はやっぱりまだ肌寒い。登りに汗ばんで脱いでしまっていたカーディガンを、もう一度肩から引っ掛けて、遠くの景色を見ながらおにぎりを頬張った。


帰り道は、桜島や錦江湾を眼下に眺めながら、つま先下がりの稜線の道を通り、視界が開けている間は遠くの風景を楽しんだ。雑木林に入り視界がふさがった時には、道端のスミレの花やふきのとうや、オオバコやシダの葉などに目を配りながら、小半時の下山道だった。 山を下りきって、少し遠めに山を振り返ると、再び山頂に立ち並ぶ風車が見えてきた。何時の間にか風向きが変わったようで、風車の向く先は真っ直ぐ南に向かっていた。 

丁度その方角には、千巌園や尚古集成館が有り、時の薩摩藩主・島津家の居城としての磯庭園を指し示していた。その先には、藤原純友から始まる4代目長谷場永純が築いた山城の多賀山をも位置し、さらにその先は錦江湾を出でてはるか南洋の、黒潮の海にも通じていたのだ。

それにしても、牟礼岡は山岳地帯と同じで天候や風向きが変わり易い。その変化の様子が、風車の向きと回転の強さを見ることで、分かりやすく成った事は有り難いことだと思ったのだった。

「牟礼岡の風車」のページ
http://sanshin-home.jp/sanshin/mureoka-fuusya.htm

牟礼岡団地紹介 http://sanshin-home.jp/sanshin/furu_yosida.htm

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Posted by murekaze at 14:21 │雑談
この記事へのコメント
役に立ちました
Posted by クターー at 2009年09月03日 21:59

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