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Posted by チェスト at

2010年05月20日

口蹄疫感染はグローバル化社会の問題提起


大きくなってきた飼い猫のキキ(今日の記事とは関係有りません。)

昨日発行したメルマガの記事を転載します。
以下、「土地と建物の関係」これがマイホームの夢と知恵袋 http://archive.mag2.com/0000072843/index.html より

~「口蹄疫感染はグローバル化社会の問題提起」~

●昨今宮崎では口蹄疫感染問題で大変なことになっています。TVでは感染が大幅に拡大したゴールデンウィーク明け頃から報道が始まって、今週はどのTV局もその話題がトップニュースになっています。
宮崎県では、今日現在で口蹄疫感染の恐れの有る牛や豚の殺処分が、約20万頭以上も指示が出ていて、対象に成った畜産農家の方々にとっては断腸の思いだと推察します。一日も早い終息が望まれる所ですが、今後の行方は「神のみぞ知る」と言う事でしょう。

発症当初の県の対応の遅れや、その後の国の対応が迅速でない等の批判が出ていますが、今は責任問題を追及している時期では無くて、感染の広がりをくいとめる方策をどのように的確に打っていくかと言う事と、被害に合った畜産農家の救済を検討する時期です。県や国が一体と成って迅速な対策を講じる事が不可欠な事です。実態に即した、縦割り行政では無い包括的な対処と意思決定を行なって欲しいものだと思います。

さて、丁度去年の新型インフルエンザの時と同じ発症時期に重なっていますが、去年の新型インフルエンザ(豚インフルエンザとも言われた)の時は、メキシコから感染が拡大した2~3月頃から始まって、4月には日本でも報道と告知が大々的に行なわれていた記憶しています。また、5月始めには香港や韓国でも感染者や発症者が次々と出て、5月中旬には日本でも感染者が確認され、アメリカやヨーロッパなどの世界中で感染者が見つかり、短期間のうちに地球全体に広がっている事が報道されました。

ここのところ経済圏のグローバル化が進み、人の動きや物流についても十数年までは考えられなかったようなスピードと、めまぐるしい勢いで地球上を駆け巡っているような印象があります。確かに交通が便利に成り、自由に多くの国々を行き来できるようになりましたが、国際間のハザードが低くなり流通や交流が自由になった分だけ、疫病やテロや戦争や経済破綻などの問題が発生した時に、一気に世界中に広がると言う別の危険性が多くなりました。

止め処も無く巨大化していく生命体や企業や組織は、いずれ破綻して絶滅を迎えてしまうと言うことを、私はこのメルマガで何度も書いているのですが、まさに今回のこともその事を示唆していると思えてなりません。

何故人間は人種や言語の違いが有るのかと言うことや、何故自然界の生物は何万もの種に分かれたのだろうかと言うことを考えてしまいます。

単細胞生物から始まり生命体の固体までも成長した生物も、誕生と死を繰り返しながら、自然界と調和し続けて生かされて来たわけですので、集散と住み分けとのバランスが崩れた時に、かつて無い激しい変化が起こって来ます。
人の社会も同じ事で、近年のグローバル化の影響が至る所に現れだしたものだと思います。経済や人の流れのグローバル化と、人・物・金の一極集中が対極に有り、当然のごとく結果として問題を起こしています。

また、それぞれのハザードが極度に引き下げられ、良くも悪しくも障害が無くなるということは、自由でもあり危険でもあり・・・。

まるでセキュリティーの無い家で、玄関の鍵を掛けずに住んでいる様なものです。田舎や未開地の原住民には当たり前の生活も、都会のど真ん中で生活するには危険すぎる行為であるように、自由でグローバルな生活を求めることは、危険との隣り合わせを受け入れるものでも有ります。

個人的には、田舎暮らしをお勧めしたり、田舎暮らしを体験する意義を全ての人にお伝えしたいと言う私の信念は、この口蹄疫感染拡大のニュースを見ながらも、ゆるぎない物となっているのです。

いずれにしても、情報網も交通網も世界中の国がお隣さんと言う時代を迎えて、自国だけの検疫体制や水際防疫では間に合わない時代が来たと言うことでしょう。安全保障や経済問題だけでなく、気候変化や疫病や地球環境の問題など、対岸の火事では済まない時代がやってきたと言うことです。

これからは、自国民の安全と幸福の為には、積極的に隣国を救済し共に生かされる道を作っていく事が、先進国家の役目で有り条件でも有ると思います。いわゆる、グローバル化した社会の問題点でもありますが、それはむしろ、グローバル化した社会における与えられたチャンスでも有ると思います。この機会に日本の国を挙げて、危機管理対策をしっかり行なえる仕組みを作る必要が有ると思います。国政の政治家はわが党やわが選挙対策だけに奔走すのではなくて、国家国民の一大事に対応する機能作りに命を燃やして欲しいと思います。

また各地方の首長である県知事連は、いずれ道州制に移行することを見据えて、各地方の実情に即した福利厚生を中心に、地元地方の経済圏の安全と発展の為に、近隣県知事連による行政の指導力を強化し、今回の口蹄疫発生のような地域的な一大事の時に連携して、包括的な安全対策をいち早く打ち出せる様な体制作りを推し進めて欲しいものですね。
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Posted by murekaze at 16:25コラム